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  • まさ乳腺クリニック 院長 田中将也

Vol.2 私が乳腺外科医になったわけ


国家試験合格ののち、医学部を卒業すると、当時のほとんどの医師は大学の医局に所属します。私も出身大学である久留米大学外科学(当時 第二外科)に入局いたしました。もちろん、何科に入るかは大変悩みました。 両親が医師だったならば、もしかすると同じ科に進むという選択肢があったかもしれません。しかし、そうではなかったので、医師では花形であり、目標としたい先輩がいた外科に入ることを決めました。 第二外科に所属した2年目、大学院に進み病理学を研究しました。そこでカナダにあるトロント大学へ留学することもでき、医学博士の学位を取得することができました。病理学とは”がん”などの病気の組織を顕微鏡で観察し、 最終的に診断するところです。よく手術や精密検査などを受けると「組織を検査します」と言われた経験があるかもしれませんが、その取った組織を検査するところです。外科医として、この病理での約5年半の経験は大変貴重なもので、今現在でも非常に診療の助けとなっています。 平成11年、久留米大学病院より聖マリア病院へと異動しました。なんと!聖マリア病院初出勤の夜、長男が生まれるという2つの新たな人生の始まりの日でもありました。聖マリア病院では、まず一般外科医として、救急科、消化器外科、乳腺外科にて、外来~手術~入院している患者様の診察など、ほとんどを担当しており、日々の激務に追われているうちに、専門外でしたが救急専門医の資格も取得しました(笑)。 私が聖マリア病院に異動した約20年前というのは、乳腺専門で診療を行うドクターというのはほとんどおらず、一般の外科医が診療を行っている状態でした。しかしながら、年々乳がんを発症される患者様が増え、乳がん治療は急速に進歩し、複雑になっていきましたので、他の外科と一緒にやって行く事が難しくなっていきました。そこで、入職数年後より”乳腺専門”となることを決め、より乳がん治療に専念することとなったのです。これまで聖マリア病院に在籍した期間では、多くの患者様の診断・手術・薬物治療を行ってきました。病院でしか出来ない治療があり、クリニックでしか出来ないこともあります。お身体の不調を感じたとき、すぐに相談や受診できること、患者様のお悩みをしっかりと聞きじっくりお話が出来ること、気軽に来られる場所であること、これらのことはクリニックじゃないと出来ないことです。病院で培った知識・経験を生かし、地域の皆様のため、女性の方の健やかな生活をお守りするため、専門クリニックとして安心できる医療の提供ができますよう、頑張っていきたいと思います。

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